後悔なのか正解なのか
朝方になるとここから都庁を見ていることが多い。もっときれいに見える場所だってあるのに、飛び降りるならここからかな、なんて、いつも開ける非常階段口からの景色。
そんなに高くはない階なのだが元々単に高所恐怖症だということもあり、下を見下ろすと足元がひよるというか、男性でいう金玉がヒュンとする感覚。
泣いて泣いて、
今だよ
今飛べばいいだけだよ
一瞬、勇気を出してとんでしまえば
もう毎日泣くこともないし
暴れてしまうこともなく
そうすれば人に迷惑をかけることもなくなる。
死んでしまったその時は大きな迷惑と不快感を与えてしまうけども、そこは、申し訳ないのだけども
ながく先のことを考えた時にどちらがいいのかわかるよねって。自分に言い聞かせる。
でもやっぱり飛べなくて。
そのまま非常階段に横たわり泣きながら眠ったり、自分のダサさにがっかりしながら部屋へ戻る。
現在部屋の刃物は全て処分されているのだけど(袋にひとまとめにされている)ゴミ捨て場にはだしていなかったので袋をあけて
ハサミやカッターでまた腕を切る。
包丁は彼に折られてしまったのだが、その折れた包丁で腕を切るのはカッターやカミソリの細い刃とは違い、力を込めて切るのでなかなかのものです。
しかしいくら血を流しても正直なんの意味もなく、またけっきょくは
やってしまった感や
不安ばかりが大きくなり
だから中途半端なことするんじゃなく飛び降りてしまえばよかったのにって、後悔。
いや、もはや後悔なのかけっきょくは死ななかったことは正解なのか、なにがなんだか訳がわからない。